「1号機関車」島原走れ 島鉄が複製構想 観光けん引へ市と協力 [長崎県]

「1号機関車」島原走れ 島鉄が複製構想 観光けん引へ市と協力 [長崎県]
2016年03月08日 14時26分

201603080002_000島原半島を走っていた頃の1号機関車(島原鉄道提供)

 1872年に新橋-横浜間で開業した日本初の鉄道で走った蒸気機関車(SL)「1号機関車」を再現した観光列車を走らせる構想を、島原鉄道(長崎県島原市)が進めている。「1号」は1911年、当時の鉄道院から島鉄に払い下げられ、19年間、島原半島を走った歴史があり、実現すれば、島原観光のけん引役になる期待が高まっている。

 「1号」は英国製で全長7・4メートル。新橋-横浜間で運行後、大阪駅での列車の入れ替えなどに活用。島鉄開業時に払い下げられた後、30年まで稼働した。現在は、国の重要文化財に指定され、鉄道博物館(さいたま市)で展示されている。側面には島原を離れる際に当時の島鉄社長が「惜別感無量」と記した銘板もある。

 構想では、復活させる車両はSLではなく、管理や運転が容易なSLをかたどったディーゼル車両。モデルとなる小湊鉄道(千葉県)が運行するトロッコ列車では約4億5千万円の費用がかかったといい、島鉄は沿線や周辺の自治体の協力を得て製作に着手する。

 島原市は交流人口の拡大を目指し、昨年策定した地方創生の総合戦略に1号の復活構想を盛り込み、島鉄と協議中。同市の塩野進・島原ふるさと創生本部長は「機関車の製造を含め今年中にめどを付けたい」と話す。島原市の古川隆三郎市長は島鉄の本田哲士社長とともに昨年9月、鉄道博物館を訪れ、車両の計測など、設計に向けた協力を取り付けた。
 JR線に接続する諫早から島原外港までの島鉄路線(営業区間43・2キロ)は、1号が走った当時とほぼ同じで、停車駅は検討中。今後、九州新幹線西九州(長崎)ルートが開通すれば島原半島からの観光客離れも懸念されており、本田社長は「SLで地域の魅力を高めたい」と話す。

 ▼1号機関車 国内初の鉄道開業のため英国から輸入した10両のうちの1両で、最初に完成検査を受けたため、1号とされる。1880年に新型導入に伴い関西に転籍となり、島原鉄道では1911年の開業時から運行。その後、鉄道開業50年記念に開館した旧鉄道博物館(東京)での保存話が持ち上がり、30年に別のSLと交換する形で引き取られ、現役を引退した。改造が繰り返されており、現在の鉄道博物館に展示されている姿は島鉄に払い下げられる以前の1897年ごろの仕様という。

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