長崎発!:イメージだけで生き残れるか

長崎発!:イメージだけで生き残れるか /長崎
毎日新聞 2015年11月16日 地方版

 フランス人男性が美しい自然や食などを紹介し、視聴者に移住を促す宮崎県小林市のPR動画「ンダモシタン小林」が150万回を超える再生回数で注目されました。フランス語のように聞こえる男性のナレーションは、実は方言だったことが最後に明かされますが、小林市出身者の私もだまされた口です。

 動画投稿サイトなどを使った自治体のPR競争が熱を帯びています。動画だけではありません。東京・有楽町のふるさと回帰支援センターに窓口を設ける自治体はこの1年で5県から27県1市に急増したといいます。長崎県も今年5月、窓口を開設しました。

 背景には、人口減少問題があります。有識者らで構成する「日本創成会議」の分科会が昨年5月、2040年までに日本の市区町村の約半数が最終的に「消滅」の可能性がある状態に追い込まれかねないと指摘し、大きな衝撃を与えました。地方の人口を吸収し、東京など大都市だけが生き残る国の姿を「極点社会」と呼び、話題になりましたからご記憶の方も多いと思います。

 人口減少、自治体消滅への危機感が広がり、地方創生を掲げる政権の旗振りもあり、地方自治体が移住者の呼び込みにあの手この手で奮闘している状況です。

 そんな中、ブランド総合研究所(東京)がインターネット調査(回答数約3万人)した「地域ブランド調査2015」で長崎県は魅力度が47都道府県中6位と、昨年の10位から順位を上げ、九州7県ではトップとなりました。「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録などが影響しているようですが、本県のイメージ力が相当なものなのは確かでしょう。

 しかし、実際に県外からの移住や若者たちの定住に結びつけられるかどうかが勝負です。「長崎県まち・ひと・しごと創生総合戦略」の効果に注目したいと思います。

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